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Education

 学校長あいさつ


■修了式 式辞

皆さん、おはようございます。今日は寒くなりました。

早いもので、3月1日に実に感動的な卒業式をもって3年生の門出を祝い、いよいよ平成29年度を閉じる修了式を迎えました。1月に、ある2年生の生徒さんが「もうすぐ3年生になるかと思うと、怖いです。」と私に言ってくれましたが、その「怖さ」はこの3学期の一日一日をとおして、挑戦する、奮い立つ気持ちに変わってきているのではないかと感じています。3年生がいなくなり、2年生が前面に出てくると、改めて表情が変わってきた。2年間の成長ぶり、もちろん1年生も明善生として1年間の成長ぶりが感じられるなと改めて思っています。

さて、皆さんの後輩として迎える新入生の合格発表を先週15日(木)行いました。皆さんの2年前、1年前です。9:00に合格者の受験番号を掲示しますと、歓声が上がり、涙を流してお母さんと抱き合うという光景を、何組も目にいたしました。私の、素朴な気持ちでありますけれども、合格したことで、感激の涙を流して親子で抱き合う、このように合格に感激していただくことができる、そんな明善高校、“誇れる明善"であり続けたいと思っています。

そういう中で、この筑後地区の高校でただ1校、明善が取り組んでいるのがSSHであり、昨日、成果発表会を実施いたしました。お疲れ様でした。実にchallengingな調査・研究内容であり、発表でした。東京大学の正木先生の明善生に対する助言は、いつ伺っても温かい。先輩・後輩の関係っていいなと、いつも感じます。発表会終了後の控室でのお話も、皆さんに聞かせたいと思うほど、“熱い"ものでした。その中で、講評では触れられませんでしたが、1年生の「久留米」をテーマにした調査・研究の内容や意義についても、高い評価をしておられましたし、それをさらに発展させていくためのご助言もいただきました。

明善ではこのSSHを始めとして、自分の考えや学習の成果を発表する場、機会が多く設けられています。多くの生徒の考えに触れることができ、学年の、学校の生徒を互いに理解し合うことができることに繋がっていると感じています。

さらに、私的なことで恐縮ですが、1か月ほど前に家族がお風呂の出入り口に置くマットの、そのマット敷きというものを買ってきたんです。樹脂製で真ん中の所から逆V字型に曲がるんです。これを見て、目から鱗、私はアッと声を上げたんです。これまで、マットを干す所と言って、今日はここ、明日はそこと干していたのが、お風呂の入り口のその場で、逆V字型にすれば干すことができるんです。これで我が家のちょっとしたお困り感が、ちょっとした発想で解消されたんです。このように、生活の中でのお困り感=課題を解決するというのが課題研究の種、原型ではないかと思うと同時に、世の中というのは案外と“ちょっとしたこと"、小さなことの積み重ねで成り立っている、動いているのではないかと思った次第です。

ただし、“小さなことの積み重ね"なんですが、多くの場合は、解決すべき課題の厚みが大きく、そこにオブラート、あるいは紙のような薄い一枚一枚を重ねていかなければならない場合が多い。しかも、その一枚、一枚を課題解決に向けてどこまで積み重ねてきているのかが見えない場合が多い。松岡修造さんが「日めくり・まいにち、修造!」の中の一枚で言ってあるように「次にたたく一回で、その壁は破れるかもしれない」という、次の一回、あと一押し、あと一枚に来ていても、それがわからないといったところが、課題を解決していく、さらに言えば、世の中を生きていく上での難しさではないかと思っています。

話を大きく変えまして、冒頭に述べた2年生の成長ということに関して、11月に実施したベトナム・カンボジア修学旅行の紀行文集が、この度、学年で編集されて配付されたと聞いています。私も読ませていただき、2年生の成長ぶりに驚きましたので、少し紹介させていただきます。1年生も来年度にベトナム・カンボジアに行きますので、参考に聞いていただければと思います。

A 修学旅行に行く前まで、私は何でカンボジアやベトナムなんだろうと思っていました。カナダやアメリカ、ヨーロッパ の国々など他の国の方がよかったと思っていました。しかし、行ってみるとカンボジアやベトナムで良かったと思いました。その理由は、楽しいだけではないからです。もし、アメリカなどの国に行っていたら今回より楽しかったかもしれません。しかし、カンボジアやベトナムは、たくさん学ぶことがあり、とても良い刺激を受けることができました。

B 私も逆に今回の修学旅行でこの二カ国が好きになった。また機会があれば行きたいと思う。むしろ必ず行く。10年後、20年後、町の様子がどうなっているか見てみたいと思った。‥‥修学旅行に送り出してくれた両親と先生方に感謝したい。正直に言って、私はあまり修学旅行に行きたくなかった。明善くらいしかベトナムとカンボジアに修学旅行で行く高校が無かったからだ。しかし、帰ってきてからの感想は正反対だ。むしろ今だからこそ行くべきである。今しか見られないベトナム・カンボジアの活気があると思う。

C 今思うと、これだけたくさんのことを見て、聞いて、学んで、感じて、考えることのできたこの経験は私を大きく成長させた、かけがえのない経験となったと思います。

D これから私はどう生きていくべきか、修学旅行は私に深く考えさせた。 E 現実に疲れ果て嫌気が差したとき、そっと修学旅行のことを思い出せば、そこでの記憶、思い出は私たちを慰め、前に進む気力を与えてくれるはずだ。揺れた心の動線を辿っていけば、きっと新しく変わった自分自身に気づくだろう。この成長を、前へ、前へと繋いでいきたい。

ほんの一部ですが、1年生の皆さん、いかがでしょうか。この修学旅行をとおしての生徒の心の変容。改めて、学び取る力の大きさを感じるとともに、この修学旅行の趣旨・意義を大きく理解し、今後の人生をも深く考える機会としてくれたことを、とても嬉しく思っています。

さらに、皆さんの文章を読みながら感じたことは、敢えて申しますが、皆さんが中学校から持ってきた高い資質・能力を考えれば、他の高校と同じようなことをしていてはだめだということ。皆さんをより一層成長させる負荷をかけるという意味では、言葉を換えれば、皆さんにとって挑戦し甲斐のあることをするという意味ではだめだと思っている。ただ、同時にもう一つ考えているのは、同じこと、他の高校と共通してしなければならないことについては、その精度、質を高めていく。この二つのことを織り交ぜながら教育活動を進めていかなければならないと思い至っているところです。

最後に、いつものまとめにならないまとめです。3年生の国公立前期の合格発表がありました。同じことを繰り返しますが、やはり、合格した者には合格するだけの方法(作戦)と努力があります。3年生の“軌跡(盡力の道のり)"、即ち多くの高いレベルでの目標実現のための“お手本"が身近にあるというのも、この明善の大いに誇るべきことです。「私が憧れて、憧れて入った明善高校での生活もあと1年と少しになりました。」これもある2年生の言葉です。ですから、2年生、1年生ともに進級という大きな節目を控えた今こそ、自分に合う“お手本"を見つけ、4月からの新学期に備えていただきたい。

「大きな壁があるということは、頑張れる目標ができたということ」「未知に挑むことは楽しいことである」。たとえ根拠はなくても、“前向きさ"は失うな!「人の能力の差はせいぜい5倍まで。意識の差は百倍まで広がる」。不安な時は「できる、できる、できる」と百回繰り返してみよう。

3月17日(土)に実施された音楽部のコンサートはブラボーでありました。あれだけの内容のものを披露することができるほどの練習を日々続けていたとは、失礼ですが、思ってもいなかった。あれだけの多くの人を惹きつけることができるとは思ってもいなかった。♪熱く生きる明善生の瞳が好きだ/負けないように悔やまぬように/あなたらしく輝いてね♪

明日の野球部公式戦、4月8日(日)のオーケストラ部定期演奏会、楽しみにしています。
明日からの1年生総合文科コースのアメリカ研修で、多くの成果を得て帰って来てくれることも期待しています。

それでは、4月6日(金)の始業式には、夢、志、目標に向かって自信と覚悟に満ちた表情で整列した皆さんの姿を楽しみにして、本年度最後の式辞といたします。

“Don't limit your challenge, but challenge your limit!"
ある英語の先生の言葉をお借りしました。終わります。



平成30年3月20日

学校長  長 俊一 (ちょう しゅんいち)