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Education

 学校長あいさつ


■平成29年度入学式 式辞

豊穣の筑後平野に抱かれたわが学び舎に、春の訪れとともに、本日ここに豊かな資質・能力と活力に溢れる新入生320名の皆さんを迎えることができたことを、誠に嬉しく思います。まさに俳人・高浜 虚子の「春風や 闘志抱きて 丘に立つ」の心境であります。様々な物事に、生徒、職員一緒になって挑戦していこうではありませんか。

この晴れの入学式挙行に当たりまして、稗島保護者会会長様、眞木同窓会会長様を始め、ご来賓並びに保護者各位にご臨席を賜り、深く感謝申し上げます。

ただ今、入学を許可いたしました新入生の皆さん、学校創立138年目、藩校創立以来235年目を迎えた明善入学、おめでとうございます。今、皆さんは晴れて明善生の一員となりました。皆さんは9年間の義務教育を終え、難関の入学者選抜試験を経て、ここに歴史と伝統を誇りとし、かつ多様で質の高い学びの場である本校の生徒として入学されたことを心から祝福し、歓迎いたします。

さて、早速ですが、あなたにとって高校で学ぶことには、どのような意味がありますか。その高校生活の3年間を過ごす学び舎として、明善を選んだことにはどのような意味がありますか。どのようなことを期待していますか。楽しみにしていますか。義務教育の9年間を終え、皆さんが主体的に明善を選び、合格して入学する今だからこそ、ぜひ一度立ち止まって自分に問いかけ、意識してみてください。ぜひ自分の選択に責任と自信を持ち、この明善を自らの成長の場にするのだと「覚悟」を決めてください。そうすることで、本日の入学式がゴールではなく、新たなスタートとして、皆さんの人生にとって価値あるものとなるのです。

本校明善では、国の内外を問わず各界・各分野においてリーダーとして力を発揮し、道なき所に道を切り拓く、新たな秩序を切り開く、そのような社会貢献・未来貢献のできる人財を育てることを目標に据え、日々の教育活動に当たっています。様々な教育活動を仕組んで、生徒の「主体性」の質を上げ、リーダーとしての資質・能力を磨き上げるべく努めることが明善の役割であると自負しています。

その実現のため、質の高い授業を柱に、大運動会を始めとする学校行事、各種の講演会や国内外における様々な研修、修学旅行。九州大会や全国大会レベルを目標にして取り組む部活動はもとより、これに加えて、平成24年度から、未来を担う科学技術系人材を育てることをねらいとする文部科学省指定事業であるスーパー・サイエンス・ハイスクール事業、略称SSHの指定を受け、第1期5年間にわたり理数系教育の研究開発を進めてまいりました。情報や科学を読み解く力、サイエンスリテラシーを身に付け、自ら課題を発見し、調査研究し、それをまとめ上げ、発信する力の育成に努めてきた実績が評価され、この度、さらに本年度以降第2期5年間の研究指定を受けることができ、文系分野、文系生徒も含め、全校を挙げて教育活動のさらなるレベルアップを図る、次の高みに向かおうとする大きな節目を迎えたところです。

このような多様で質の高い教育活動により、「進むグローバル化と縮む地域社会」という現代社会がぶつかる双方の課題に立ち向かうことのできる人財となるよう育てていきたいと考えておりますし、生徒は校是の「文武両道」を実現してこそ明善生であるとの誇りと自覚を持ち、天命を信じて日々盡力し、明るくタフに学校生活を送っています。

このような中にあって、まさにSSH第U期目の1期生に当たる本日入学の皆さんには、敢えて基本的なことを申します。物事を習得する上で、よく「守・破・離」という言葉が用いられます。武道を始め芸能の世界の言葉ですが、「守」つまり「まもり」はひたすらに「型」を学ぶ段階を言います。「破」はしっかりと身に付いた「型」を応用する段階です。そして、「離」になると型も応用も超越して、自在に技を繰ることのできる「達人」「名人」の領域となります。この「守・破・離」について、ある方がこのようにおっしゃっています。

「守」の段階、「変わらない力」を養う段階です。「守」というと、皆さんはともすれば無 味乾燥、退屈といった印象を持つかもしれませんが、「破」、すなわち身につけた「型」を自 分なりに変えていく世界をめざし、「離」、すなわち思うままに自分を展開し、自ずと相手を 変えていくことのできる世界を求めるならば、この「守」の段階を疎かにすることはできませ ん。「守」を固めれば固めるほど、深めれば深めるほど、その先に広がる自由な「破」の世界、 自在な「離」の世界はそれだけ大きく、それだけ魅力的なものとなるはずです。

と、このようにおっしゃっています。ですから、皆さん、ぜひ基礎・基本を大切にしてください。それは、皆さん一人一人の大きな夢を叶えるため、高い志を達成するための土台を厚いものにすることに他なりません。狂言師として多方面にご活躍の野村 萬斎氏も「基礎が身についているという自信が演技を支えている。実は、型も奥が深い。」とおっしゃっています。基礎・基本が不十分なままでの応用は空虚、貧弱です。どうか、まずスタートの1年間に学びの基礎・基本を旺盛に身に付け、明善生としての学びのレールに乗っていただきたいと大いに期待しています。

さて、保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。お子様の晴れの姿をご覧になられ、お喜びもひとしおのことと存じます。高校生活の3年間は、子どもから大人へと脱皮していく時期であるとともに、人生の方向を決定付ける大事な時期であり、成長と変化が著しく、不安や悩みも大きな時期であります。故に、学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながら、相互に補完し合い、連携を密にして、私どもが自信を持って未来を託すことのできる若者として育ててまいりましょう。私ども職員一同、全力でお子様の高校生活を導き、支えてまいる所存ですので、ご家庭におかれましても、お子様の努力の様子を、常に温かく、時には毅然として見守っていただきますようお願いいたします。

最後に、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様方に、厚くお礼を申し上げますとともに、保護者の皆様には、本校の教育活動に対して、ぜひご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

3月15日(水)、合格者発表の日、午前9:00。自分の受験番号を見つけて飛び上がって喜ぶ姿。保護者の方と抱き合って涙を流す姿を私も忘れません。その喜びを、3年間頑張り抜くエネルギーに転換しよう。これからうまくいかないことにもぶつかる。それは、学問の神様が若者の成長にニンマリと期待して、うまくいかないと思えるような壁を設けてあるのです。うまくいかないことができるようになることが成長です。壁にぶつかり跳ね返されたら、合格者発表の日、そして今日の喜びを思い出してください。

それでは、本日、明善生の一員となった皆さんが、皆さんを温かい愛情をもって育ててこられたご家族の方々や、教えを受けた先生方への感謝の心を忘れずに、心身ともに健康で、充実した高校生活を送ること、目を見張るほどの成長を遂げることを心から祈念して、式辞といたします。

平成29年4月7日

学校長  長 俊一 (ちょう しゅんいち)