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Education

 学校長あいさつ


■創立記念式 式辞


皆さん、今日は。

本日の創立記念式、記念講演に、真木同窓会会長様を始め、同窓の皆様にお出でいただきましたこと、加えまして、日ごろから本校に多大なるご支援を賜っておりますことに、厚くお礼を申し上げます。

先日7日(土)に久留米市内で第50回の節目となる明善大同窓会が、実に盛大に開催されました。地元久留米、福岡はもとより関西、関東からも出席され、1,200名のご参加でありました。この同窓の皆様の熱い、熱い“明善愛"に支えられ、今の明善があることを忘れずに学校生活を送っていただきたいと思っています。

また、1年生は、先週末の金曜日に行った「職業観育成講座」で、先輩方の思いを感じ、受け止めたことと思います。私も、気を引き締めて明善高校の校長の職に当たらねばと、気持ちを新たにする機会となりました。

さて、明善生の夏の総決算である大運動会も終わり、朝夕の空気はもちろん、食卓にのぼる旬のものをいただきながら、秋への移ろいを感じています。落ち着いて物事に取り組むことができる時期になりました。大運動会という大きな山を越え、中間考査でマイペースを取り戻し、特に3年生はさらなる高い頂へと挑もうとしている今、表情が変わったように感じます。一段と引き締まったように感じています。

私は昨年度にこの明善高校に赴任しましたが、それまでの教師生活30数年間、明善に勤務したこともありませんし、ほとんど縁がありませんでした。一つ、なぜか強く印象に残っているのは、私が教師になったばかりのころ、山門高校で野球部の顧問をしており、野球部を引率して明善に練習試合に伺い、今だから言えますが、試合中にベンチで思わず居眠りをしてしまったことです。なぜか勝敗よりも、その時の明善野球部の監督が体育の三原先生であり、ユニホームがグレーの襟付きであったことを強く覚えています。

このような私ですから、昨年度、明善に赴任して、一日も早く「明善とは何者なのか」ということを知ろうとして手に取ったのが、平成21年度に学校創立130周年を記念して発刊された広報紙「樂天」の総集号でした。平成9年度の第1号から平成21年度の第39号が収められており、一気に読みました。そこで驚いたこと、感動したことがあるんです。それはそこに掲載された生徒さんの文章、各種コンクールで賞をとったものもあれば、大運動会のリーダーの言葉もある。その文章を読みますと、文系や理系ということを問わず、明善生の感受性や表現力、まるで“心のひだ"で物事を感じ取り、繊細な言葉で表現をしていることに大きな驚きを覚えました。このような素養の上に、多くの著名な画家や作家の先輩方を輩出していますし、逆に最近の身近なことでは「俳句甲子園全国大会」への出場もありますし、先日ある大学主催による「つまようじタワー耐震コンテスト高校生大会」に2年生の生徒さんが初出場で第2位に入っています。第2位というのも見事だけれども、終了後の明善生のコメントが大いに注目されたと聞き、とても嬉しく思ったところです。今朝も弁論部、放送部が九州大会に出場するという朗報を伺いました。

この明善生の感受性や表現力というのは、やはり明善生が育つ風土、校歌にも歌われている“筑紫二郎"筑後川を擁する筑後平野の豊かな自然、それは時に猛威を振るうものの、その豊穣の筑後平野という、育ちの風土が大きく関わっているのではないかと思っています。

もちろん、本日の創立記念講演の講師をご快諾いただきました東京経済大学准教授の 松永 智子先生の文章も、「樂天」第23号に掲載されています。第55回学生広告論文電通賞全国2位を獲得した、総合文科コース3年 松永 智子 さんの「広告と音楽」と題する文章が掲載されています。先生には、高校生の時に、やはり今日のような機会に同窓の先輩の話を聞いて、将来に関わるような気付きを得たというお話を伺いました。皆さんに近い立場から、皆さんの高校生活、そしてこれから目標とする進路に向けて、大いに、直接に得るものがあるのではないかと思い、本日の講師をお願いいたしました。本日は、“里帰り"と言ってお出でいただきました。

もう一つ、話は変わり、長くなって恐縮ですが、この場を借りて皆さんに伝えておきたいことがあります。来年度から柳川市にある伝習館高校と野球の定期戦を実施することといたしました。毎年久留米球場を会場とし、全校応援をしようと考えています。県内で例えると、本年度で第27回を数える小倉高校と東筑高校との定期戦などをイメージしています。この定期戦発案のきっかけは、明善が天明3年(1783年)以来235年、伝習館が文政7年(1824年)以来194年と、ともに創立が江戸時代の藩校に由来し、来年度平成30年度に、ともに新築校舎が完成します。長く、誇るべき歴史と伝統を有する両校が、平成30年度に新しい校舎をもって、新たな歴史と伝統を築こうとする、その第一歩をともに大きく踏み出します。その新時代へと踏み出す、両校にとって大きな節目の年から始める、まさに“藩校対決「明伝戦」"は、互いに記念すべき行事となるであろうということが一つです。

さらに、皆さんも感じているように、私たちが住む筑後地区では、少子化になかなか歯止めがききません。そのような中で、筑後北地区に位置する久留米有馬藩由来の明善と、筑後南地区に位置する柳河立花藩由来の伝習館が、今後の筑後地区の発展のために手を取るべき時ではないかということです。特に、明善は、たとえ学年に2クラスではあっても、理数科が筑後地区一円から、総合文科コースが福岡県の全域から受検できる制度になっている以上は、筑後地区全体を視野に入れて、現在、そして将来にわたってもリードしていく責務があるのではないかと思っています。まず、私たちが、先ほど申しました、豊穣の筑後平野で暮らしているという、この自らの立ち位置を確認し、つまり、地元を大切にし、その上で福岡県に、九州に、日本に、アジアに、そして世界に羽ばたいていただきたいと願っています。

言う必要もないかと思いますが、なぜ野球か。例えば、水泳部や卓球部などが九州大会に出場し、会場が近隣でありますと、それは全校応援をしたい。しかし、会場の施設・設備の関係もあって、全校応援はしにくい。その多くの部活動、部活生への応援の気持ちも含めて野球部を全校生徒で応援し、友の頑張りを自分の励みとする。それが理解できる生徒であり、学校であると思うので、実施を決定いたしました。

「藩校対決“明伝戦"から東京六大学へ」と言う時には、もちろん明善の野球部員が東京六大学、つまり大学へ進学し、全国レベルで野球を続けてほしいという気持ちを込めていますし、加えて、例えば、陸上部の生徒が関東の大学に進学し、正月に箱根マラソンを駆け抜けてほしいという気持ちも込めています。全ての明善生への期待、応援、励ましの気持ちを込めて実施します。

それでは最後に、ある方が「物事は1から10よりも、0から1を生み出すことの方がはるかに難しいものです。」とおっしゃっています。明善生には、将来様々な分野に進んでいて、それぞれの持ち場で「0から1を創るリーダーたれ!0から1に踏み出すリーダーたれ!」と期待し、成長を楽しみにして創立記念式の式辞といたします。



平成29年10月2日

学校長  長 俊一 (ちょう しゅんいち)